自転車タイヤの老舗、vittoriaから新タイヤが発売されました。
今までのコットンケーシングのハイエンド”CORSA”シリーズと、トレーニング用という位置付けの廉価グレードの間のミドルグレードという位置付けです。
結論から書くと、ミドルと言ってもかなりハイエンドに近い位置付けと感じました。
実はローンチ前に高岡はクリンチャータイヤ試乗企画で本タイヤを含む6種類を同じ条件のもとで試していました。
vittoriaについて
vittoriaと言えば今も昔もレースシーンで必ず目にするトップ選手(チーム)の使用率も高いメーカーです。
最近のモデルはGraphene 2.0というコンパウンドを使用していて、転がり抵抗が低くてグリップが良い、とメーカーは謳っています。
個人的な経験では、(先代の)CORSA Speed(TLR)が海外の転がり抵抗比較サイトでベストな結果を出していてTT勢を中心にこぞって使われたけど、なにせパンクが異様に多くて、パンクリスク上等の一発決戦用、という印象でした。
しかし現行のGraphene2.0になってパンクの事例はかなり減ったので改善されたようです。
またCORSA Controlという転がり抵抗よりも耐パンクとグリップ力に振ったタイヤもあります。
こちらはウェットコンディションでも絶大な安心感があります。雨のサーキットでのレースで、雨天に弱いGood Year Eagle F1で落車する者が多数いる中、Corsa Contorl履いていた人は全然転んでいない、という事例が非常に印象的でした。それ以来雨でもグリップ求めるならCORSA Control一択だな、と思いました。
重量・スペック
クリンチャーの26cと28cを計測してみました。
26cでは公表値よりも-5g。28cでは公表値よりも+14g。
これは30cの公表値よりも重いです。ややバラツキがあるものの、絶対重量としてはかなり軽いですね。

詳しいスペックはメーカー公式サイトをご覧ください。
※ TLRだと28c以上でフックレスリム対応となっています。しかし28cで300gはちょっと重いかな。。
※ RIM&Size Compatibilityという表でリム内幅に対する適合と装着時のタイヤ幅の表があります。これは便利ですね。
トレッド・ケーシング
上位シリーズがコットンケーシングなのに対してナイロンケーシングです。
その分安いです。若干のしなやかさは犠牲にしているのでしょうか。しかし短いインプレではそれを感じるほどではなかったです。

トレッドパターンは『コルサ』を継承した縦溝パターン。
グラフェン+シリカのコンパウンドは今までのCORSAと似たような、路面をしっかりと掴むようなグリップ感を感じます。それでいて、走行抵抗は他のハイエンドタイヤと大差なかったです。
あと個人的に26cという太さが好きです。25cよりは少し太いけど28cまでいかない、というところ。SpecializedやPIRELLIも26cで出していますね。
まとめ〜どんな人向けか
練習からレースまで、用途別とか考えないでとりあえず万能のタイヤで比較的耐久性があって価格も高過ぎないのが欲しい人にお勧めしたいです。
私も長期合宿や海外遠征などで様々な状況が考えられる中でトラブルを極力避けたいような時には使ってみたいなぁと感じました。
Vittoria CORSA N.EXT 8,999円(TLR)、7,997円(クリンチャー)
※ 7/24現在RX BIKEにはクリンチャーの26c、28cで在庫がございます。
雨の日やウェット路面でも安心感が欲しい人には是非CORSA CONTROLをオススメします。

Vittoria CORSA CONTROL クリンチャー25c 9,350円
※ TPI(Thread per Inch)とはケーシングに使用される繊維の細さで、1インチに何本入るかで示しています。なので高い数値ほど繊維は細いです。一般的には高TPIほど軽くてしなやかで転がり抵抗も低くなりますが、耐久性は劣ります。
N.EXTはナイロンの100TPIで従前のCORSAシリーズはコットンの320TPIです。
ただしミシュランの最上位モデルは120TPIで非常に性能が良かったりするので、TPIの数値だけで性能が決まるわけではありません。