Growtac EQUAL 機械式ディスクブレーキ

一昔前はMTBはディスクブレーキ、シクロクロスはカンチブレーキ、ロードバイクはリムブレーキ、が一般的でしたが近年はMTB、シクロクロスは当然として、ロードバイクのディスクブレーキ可も急速に進みました。

小さな力で大きく確実な制動力を生み出す油圧ディスクブレーキが主流であり、一般車や廉価車はワイヤーを引いてブレーキパッドを作動させる機械式ディスクブレーキ、というのがおおまかな流れです。

ところが日本の新進気鋭のパーツメーカーであるGrowtacが面白いプロダクトを発売しました。
廉価版ではない、本気の機械式ディスクブレーキ、EQUALです。

Growtacメーカーサイト

高岡のグラベルバイクに装着しライドをしてみましたが、結論から書きますと、非常に良いです。

 

【コスト】

今はリムブレーキだけどこれからディスクブレーキに移行しようかなと考えている方にとっての初期費用は、油圧ディスクブレーキの場合下記になりますが、

+フレーム(ディスクブレーキ用)
+ディスクブレーキ用ホイール
+油圧ディスクブレーキキャリパー
+油圧用ブレーキレバー

EQUALを採用した場合、

+フレーム(ディスクブレーキ用)
+ディスクブレーキ用ホイール
+EQUALブレーキキャリパー(¥33,220)

となります。ブレーキ(&変速)レバーをリムブレーキ用からそのまま移植できるのはコスト的に大きなメリットになりますね。シマノSTIにしてもSRAM ETAPにしても、レバーは高価ですから、それを節約出来るのは非常に大きいです。

 

【重量】

ブレーキキャリパー自体の重量は油圧式とEQUALと大きな差はないです。

しかしオイルを密封するリザーバータンクが不要で構造がシンプルになる分ブレーキレバーは小さくなり、軽量化されます。

SRAM ETAPレバーは大きいなぁと感じてましたが、機械式ならコンパクトです。

(ちなみに、機械式レバーを流用出来るのがメリットと書きましたが、私はコンパクトなETAPレバーを使いたいが為に、RED ETAPレバーを新たに買いましたw)

レバーとキャリパーをつなぐところで、油圧式の場合オイルホース+オイルですが、機械式の場合ブレーキを引くインナーケーブル+アウターケーシングの組み合わせになり、後者の方が重いです。
しかし、組み合わせにもよりますが、ブレーキレバーの軽量化の方が大きいので、トータルで油圧式よりも機械式が少し軽くなるケースが多いと思います。

純正より軽くてしなやかで、力が逃げている感じもしないニッセンのアウター。カラーバリエ豊富なのも良いです。

 

【動作】

油圧ディスクブレーキはブレーキパッドが左右から均等に押し出されてブレーキローターを挟み込みますが、機械式は構造上片側からパッドが押し出されてローターを押して他方の固定されたパッドに押し付けます。片効きから押し付けるというのが多少気持ち悪いと感じましたが、使ってみたらなんら問題なく、そういった構造上の差異は感じませんでした。

また今回はブレーキセットに付属する純正品ではなく、こちらも日本が誇るニッセンのインナーケーブルおよびアウターケーシングを使用しましたが、これで驚くほど軽い引きが実現されました。正直ヘタな油圧ディスクブレーキよりも引きは軽く動きは良いです。

フロントはニッセンアウターケーシングをフル採用。

ちなみにエア抜きという非常にめんどくさい特殊な作業は不要なので、メンテナンス・調整は非常に簡単です。リムブレーキと同じようなノリです。

 

【制動力】

小さな力でかなりの制動力を発揮します。これは多分にローターとパッドの相性とかもありますが、油圧よりも大きな力を要するということは感じませんでした。これは意外です。
油圧ディスクブレーキ最大のメリットは、小さな力で大きな制動力を発揮するという点だと思いますが、まったく遜色ありません。

ワイヤを引っ張る事によりカムを動かしてパッドを押し付けるという設計が良いのではないかと思います。

リアはレバー〜ダウンチューブまではしなやかなニッセンのアウターを使用。ダウンチューブで剛性のあるEQUAL純正のアウターに中継しました。(調達したニッセンアウターの長さが足りなかっただけですが、、、)

 

【まとめ】

  1. リムブレーキからの移行の導入費用が低く抑えられる、
  2. 油圧よりレバーが小さく軽い、
  3. 制動力は油圧に劣らない、
  4. 機構が簡単なので遠征時のトラブルに強い、

などメリットは多いので、これからディスクブレーキ化をするにあたりご検討いただく価値はある商品だと感じました。

EQUAL使用にはニッセンケーブルがオススメ!

日泉ケーブル株式会社

 

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