安価なパワメ2選:Magene, 4iiii

パワーメーターがどんどん普及してきてます。

当然ながらそれに伴い安価なモデルも出てきていますので、今回は最上位機種でも5万円台で買える★新発売★のパワーメーター二つのご紹介です。

4iiii パワー計測左クランク 35,200円(R7000)〜57,200円(R9100)

こちらは一言で言うと、超軽量で簡易的なパワーメーターです。詳細なデータ分析よりは、運動量・強度の目安を記録したいというニーズにはぴったりだと思います。

Magene パワーメーター付きクランクセット 55,000円

こちらは一言で言うと、価格破壊の旗手になるか!?という両脚計測型のパワーメーターです。いわゆる中華パーツと一括りにされていましたが、このたび正式に日本の代理店が扱うことになりました。代理店の選球眼やいかに?

では以下にそれぞれの考察を書いていきます。

4iiii Precision 3

パワーメーターを製造している4iiiiは、Specialized製PowerMeterも製作しています。以前は”S”印のパワーメーター(4iiii製)を装着していましたが最新モデルでは自社ブランドではなく4iiii製品をそのまま完成車に装着しています。(こちらは両脚計測型のPrecision PROです)

またChris Froomeも所属するプロツアーチームのIsrael Premier Techをサポートしています。

つまりある程度の信頼性が期待できるメーカーということです。

そんな4iiiiの新商品は左側クランクのみで計測するPrecision 3です。

従来モデルから精度向上・電池寿命長期化(CR2032で800時間!)・-2mmの薄型化などの特徴は下記代理店リンクをご参照いただくとして、

RX BIKE的見解です。本製品に関して一番の疑問は、左側計測ってどうなの?という点だと思います。

結論から書くと、左右バランスが50・50%だと仮定すれば、問題ありません。またそうでなくても左右バランスが常に一定と仮定すれば、左側パワーに一定の係数を加味して計算させられるので、問題ありません。
ただし、上記仮定通りというケースは相当稀でしょう。経験則から、左右差がある人はダンシングとシッティングでその比率が変わる傾向があるので、なおさら難しいです。

つまり、厳密にパワーを分析したい人には向いてません。

個人的にはグラベルやMTBなどのオフロードバイクまたは通勤バイクなどに装着するには運動量の目安になって良いかな、と思います。
オフロードの運動強度ってオンロードと同じ尺度で測れないので、パワー値だけ見て比較してもあまり意味がないですが、情報として有るに越したことはありません。オフロードライドのTSS(Training Stress Score)はオンロードの1.5倍にする、とか自分でルールを決めれば良いですし。
またオフロードライドではトラクションコントロールが重要なのでダンシングの割合が低くなるのも片側計測には有利です。

GRXで組んだグラベルバイクに4iiii Precision(2)を装着していました。重量増たったの9g!でパワー計測できてしまいます。
どんな自転車であれパワー計測したい病の筆者にはありがたい製品です。

R9100(デュラエース) 172.5mm
R8000(アルテグラ) 165/172.5/175mm
R7000(105) 170/172.5mm

以上が問屋在庫ありでお取り寄せ可能です(2022年3月19日現在)。
その他はバックオーダーとなります。(167.5はラインナップ自体ありません)

ちなみに、12s化した最新のデュラエース(9200系)・アルテグラ(8100系)はQファクターが微妙に9100・8000とは違うので、対応はしていません。Qファクターは146→148mmに変更されているので、上記クランクに1mmのワッシャーを噛ませてペダルを装着すれば辻褄は合うことになりますが、、、

Magene P325 CS

左右計測型パワーメーターのクランクセットで55,000円という驚異の価格で出してきた商品。

グロータック Magene製品ページへ

スペック的なことは上記代理店のページで。

RX BIKE的考察としては、重量は軽量ではないですが、この価格にしてはじゅうぶん軽いです。9200デュラエースのクランクセットで700g弱(パワメなし)ということを考えると、パワーメーター付きで750gは非常に優秀です。

チェーンリングは10s・11s対応となってますが、経験上12sで使用しても問題ないのではないかと思います。(ただし自己責任で)
変速性能は未知数。シマノほどの速さは期待できないにしても、一体型は剛性を出しやすいので、その点では期待できます。

両脚計測ですが、同じ構造をした左右のアルミクランクの同じ場所にセンサー(歪み計)を貼り付けているので、精度が出しやすいと期待できます。(言外にシマノ純正クランクは左右で構造が全く異なる為に精度を出すのが難しいのではないか、と)

ダイレクトマウントチェーンリングなので、クランク自体は右も左も同じ作りなんですね。SRAMもそうですが、この構造は好きです。

このご時世でデリバリーはやや遅延しておりますが、ご注文を受付中でございます。
クランク長・ギア歯数を決めまして、是非RX BIKEまでご連絡お願いします。
メール:rxmeguro@roppongi.epxress

高岡

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