弊社を率いる高岡亮寛の今シーズンは、チャレンジロード・マスターズ(4月11日@修善寺CSC)、JBCF西日本クラシックE1(4月18日@播磨中央公園)と、いずれも逃げ切って優勝と、幸先の良い開幕となっています。
今年49歳。JBCFに関しては年齢区分がないため、アラフィフながら30代以下の若手を相手に頑張っているんですよ。

そんな彼は今シーズンもスペシャライズド・ターマックSL8を駆ります。しかし、ディテールに関しては常に変化しているんです。そんな機材を、メカニックを勤めているカブ目線でお伝えしたいと思います。
そもそも使用アイテムや機材で共通するのは、その時々の身体パフォーマンスを踏まえて(+気分も加味して)、さらにはターゲットとするレースコースや起こりうるであろう展開を想定して、総合力を高めているということです。
自称オールラウンダーなので、登りだけではなく平坦や時に下りで勝負する時もあり得ます。バイクには全方位においての高性能が求められます。また49歳という年齢で勝負するということはつまり力任せではありません。少しの体力も無駄にしないように突き詰められた仕様でないといけません。
まずは簡単なスペックから
フレーム:SPECIALIZED・SWターマックSL8/54
ハンドル:ROVAL・ラピーデコクピット/400-120
コンポ:シマノ・9200系DA
ホイール:ROVAL・スプリントCLX(平地系コース)/同ラピーデCLX3(起伏系コース)
サドル:SPECIALIZED・パワーEVOミラー 130
そしてクランクは、パワーデータの正確性/安定性、そしてクランク全体での軽量性から長らくSRMを使い続けています。
クランク長は172.5mmと、日本人としてはやや長め。
世界的に見ると最近はショートクランクが流行っていますよね。ヨーロッパの大柄トッププロでも170mmを使っていたり。
高岡も散々短いクランクを試しましたものの、結局は長いクランクに戻りました。そして先日の播中における単独逃げラスト5周は象徴的なペダリングでした。
「最後の登り、独走になってからは全てダンシングだった。 かなりギアかけて(低ケイデンスで)スピード感ない走りだったでしょ? 近代的な走りではないけど、やっぱり自分にはこれが合っているから短いクランクは合わないんだと思う。 最先端を試すのは大事だけど、自分に何が一番合うかを見極めるのも重要」
とコメントしています。
ただ、この辺りに関しては探究を継続(しかも永久に)しているので、再び167.5〜170mmのクランクを使い出したり、また172.5に戻したりという試行錯誤(というより身体とのマッチング)を実施するかもしれません。

ちなみにチェーンリングは変速性に優れる92デュラを使っていた時期もありますが、Rスプロケットのワイド化に伴い(←レース中にフロント変速はほとんど使わなくなりましたからね)、最近はCARBON-TIで落ち着いています。
歯先が硬く、SRMのパワメスパイダーとの一体感もバッチリ。空力的にもスパイダー部分に凹凸がないので有利に働いてくれます。

クランクを支えるBBは、SRAMのDUB。内部のベアリングも含めてフルノーマルです。
春先までTRIPEAKにONI-BEARINGを入れていたものの、プラスチック製スリーブとベアリング、そしてBBアクスルの間のガタが微妙に発生し、最終的にはBBアクスルの表面が少し削れるという事態に陥りました。
そのタイミングでBBのキシミ音が酷くなってきたので、安心&安定を求めてSRAMにしたのです。


↑取り外したONI-BEARING仕様にしたTRIPEAKのBB。プラスチック製スリーブとONI-BEARINGの相性は良くないようでした。
細部のマージナルゲインはもちろん大切ですが、それ以上に重要なのは機材に対して一点の曇りもなく全力で走り続けられるということです。異音で不安を抱えながらのライディングでは、思い切ったペダリングもコーナリングもできませんからね。
さて次はトランスミッションに関してお伝えしようと思います。
TEXT:スタッフ・カブ
