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今回Garmin Rallyをお買い上げ頂きました、マスターズタイムトライアルの全日本チャンピオンでRoppongi Express所属の半澤雄高選手です。
タイムトライアルが強い選手は理論的にアベレージ出力向上させるトレーニングを計画的に積み上げる選手が多いイメージですが、ハンさんはなんと今までパワーメーター不使用。しかし常に向上心を持つ男、この度はパワーメーター導入に踏み込みました。
トラック競技もこよなく愛するハンさんなので、ロードバイク・TTバイク・トラックバイクで使いまわせるようにペダル型パワーメーターが候補でした。
結論としてはGarmin Rally RS 200ご購入に至ったのですが、この機会にペダル型パワーメーターについての考察・インプレなどを書きたいと思います。
Garmin Rally(ロード用)
Rally RS 200(シマノ型)

片足計測のRS 100もありますが、せっかくパワー計測するなら両足計測が良いでしょう。妥協は良くありません。

踏み面広く安定感あるシマノペダル。パワー計測ユニットがある関係でクランクへの装着は六角レンチではなく15mmのいわゆるペダルレンチを使用します。ペダルレンチ、一家に一つありますよね?もしなければRX BIKEでお取り付けいたします。

実測317gです。PD-R9100が234g、PD-R8000が247gなので、70〜80g程度の重量増。パワー計測の重量的対価はこんなもんです。
Rally RK 200(LOOK型)
LOOKペダル使用者だった高岡はGarmin Rally RK 200(LOOK型両足計測)を使用していました。
ので以下の感想はRK200に対してです。
特徴は、①LOOKペダルそのまんまの気持ちのよりステップインフィーリング、②滑らかな軸の回転、③安定した計測精度、という印象でした。ただ正確な計測の為には毎回校正は行った方が良いかなと感じました(他のパワメもそうですが、両足計測だと少しおかしいなというのがわかりやすいと思います)。出力自体はやや高いかなという印象でした。ただこれは個体差の影響な気もします。
重量は326g程度。LOOKのフラッグシップペダルに比較すると140g程度増えますが、パワーメーター付きはこれくらいはしょうがないですね。
ペダル型で一番気をつけないといけないのは、少し外および下方への張り出しが大きいので、クリテリウムなどコーナーでペダルを擦りやすいシチュエーションでは注意が必要です。
RS 200でもほぼ同じことが言えると思います。
Garmin Rallyの素晴らしい点は、Qファクターが53mmと通常のロードペダルとほぼ変わらない点です。
ASSIOMA Duo
Assioma Duo(両足計測タイプ)。片足計測のUNOもありますが、ここはせっかくだから両足計測の一択です。

Garmin Rallyが電池式なのに対してAssiomaは充電式。1回充電すると公称50時間稼働。実際かなり長く走れるし、使わない時の待機電力も少ない印象。
高岡が使用していたのはLOOKタイプのもので重量は304g。普通のペダルとしては重いけど、パワーメーター付きと思えばヨシとしましょう。レース用が200g弱、練習用が250g程度とすると、+50〜100gといったところ。

そしてAssiomaは非常に精度が高い印象でした。一番信頼しているSRMパワーメーターやKICKR BIKEとデュアル計測した結果、かなり高い精度で安定していると感じました。
こちらもペダル型の性、クリテリウムなどのコーナーではペダルヒットに要注意です。
ところでAssiomaペダルの製造元はXPEDOで、クリートはLOOK KEO互換です。が、微妙にソール形状によってはハマリにくかったりという事がありました。ステップイン時の感触を重視するならAssiomaで出している純正(XPEDO)クリートにした方が良いと感じました。
Qファクターは54mm。誤差でしょう。LOOKが標準53mmで2mmのスペーサーが用意されているくらいだから、53〜55mmは標準的な数値です。1mmがどうしても気になるならクリートの左右位置で調整できるでしょう。
Assioma Duo-Shi
以上がAssiomaのLOOKタイプのインプレでした。LOOKより安価、精度抜群、重量軽い、QファクターもOK。なんですが、ハンさんはシマノペダルユーザー。
それならDuo-Shiという最近発売されたシマノ型があるではないか!
こちらの商品はパワーメーターユニット(軸)を購入して、別途ULTEGRA(もしくは105グレード)のSPD-SLペダルを用意する必要があります。
通常ペダルのシャフトを抜いてパワーメーターユニットを組み込むと完成するので、上記写真のような状態で販売されているのではないのです。
それによりペダルボディはシマノなので着脱のフィーリングは同一で良いのですが、パワーメーターを組み込んだ後のQファクターが65mmになってしまうのです。ULTEGRAペダルは標準で53mm。さすがに12mm以上ペダルが外側に行くのは、、、ということでAssioma Duo-Shiはハンさんの選択肢から外れました。
Garmin Rally(オフロード用)

最近シクロクロス、MTBやグラベルバイクで遊ぶ機会が多くて、それらの自転車遊びで自分のパワーアプトプットを記録するのも楽しいです。

シマノXTRのSPDペダルが310gなので+130gほど。この重量だとちょっと重いかな、と感じます。
SRM装着バイクにRally XC 200をつけてデュアル計測しましたが、驚くほど値が近くて、非常に高精度だという印象を受けました。
あとシューズ(クリート)の脱着は非常にカッチリしていて、シマノペダル純正そのものでした。シマノはペダル企画のパクリに対して非常に厳格と聞くので、Garminという巨大メーカーだからちゃんとパテント料払って同じになるようにしているのではと想像します。
Rally XCのQファクターは53mm。ん?XTRのPD-M9100は標準が55mmなんですね。ネジは長めなので、XTRに合わせたければ2mmのワッシャーを入れれば良いと思います。
オフロード系はそもそもクランクのQファクター(ペダル装着位置)自体がロードのそれとは全然別物なんですよね。
ただこれをロードバイクに装着してもロードペダルと同じノリでいけるんだなというのは嬉しいですね。
SRM X-POWER
あまり知られてないですが、SRMがSPD互換タイプのペダル型パワーメーターを出しています。
ロード用でもEXAKTというLOOK型のパワーメーターを出していますが、こちらはインストールがめんどくさいということで大変不評です。
しかしながらオフロード用のX-POWERは他メーカーのペダル型パワメ同様ペダルレンチでポン付けしてすぐに使えるということで、試してみました。

うわぁっ、っていうくらい軽量です。XTRのペダルが310gなので、ちょい重いくらいです。
計測精度は、さすがのSRM。素晴らしいと感じます。

グラベルバイクにはこれを標準装備で行こうかなと思ってます。
ただネガティブな点は、脱着のフィーリングはシマノ純正(XTR)およびRally XCに劣ります。カッチリ感が弱くソフトな感じです。テンション調整すれば近づきはしますが。
フィーリングとしては、シマノ > X-POWER > CrankBrothers(Candy)、という感じでした。個人の経験・感想ですが。
SRMパワーメーターに関しては、RX BIKEがPremium Dealerとなった為、ご注文お受けできます。ご希望モデルがございましたらご連絡くださればお値段を提示いたします。
その他
忘れちゃいけないのは、Speedplayユーザー待望のペダル型パワーメーターPowerLink ZEROがついに発売されますね(5月予定)。
常に先進的な商品を世に出すWahooが買収したので今後も注目ですね。
Powerlink zeroは重量276g、Qファクターは55mm。普通のペダル+〜100g、Qファクター+2mmほど、というのが相場のようですね。
ペダル市場でもう一つ忘れちゃいけないのがTIME。最近めっきりユーザーが減ったように思います。しかしRX BIKEのスタッフ4人中3人(タイチ店長、CUB、高岡)はロードではTIMEペダルユーザーなんです。
しかし、TIMEでは現状ペダル型パワメはありません。TIMEのペダル事業はSRAMに買収されたので、今後の展開として何かあるのか?期待はできますが、今のところそういう話は出ていません。
まとめ
モデル名 | Qファクター | 重量 | 税込価格 | 特徴* |
Garmin Rally RS 200 / RK 200 | 53 | 317g(RS200) | ¥140,800 | ○ 純正ペダル同様の着脱感 |
Garmin Rally XC 200 | 53 | 439g | ¥151,800 | ○ 純正ペダル同様の着脱感 X 重い |
Assioma Duo | 54 | 304g | ¥90,200 | ○ 計測精度が良い |
Assioma Duo-Shi | 65 | 314g(ULTEGRA) | ¥82,610 | X Qファクターが大きい |
SRM X-POWER | 54 | 344g | 1091.6ユーロ (+税+送料)** | ○ 超軽量 ○ 信頼のSRM! X 純正よりもファジーな着脱感 |
Wahoo Power Link | 55 | 276g | ¥124,300 | ペダルの軽量さはクリートの重量で相殺される |
参考 | ||||
Shimano PD-R9100 | 52 | 228g | ¥32,091 | |
Shimano PD-R8000 | 53 | 248g | ¥21,018 | |
LOOK KEO Blade Carbon Ceramic Titan | 53 | 190g | ¥46,200 | |
LOOK KEO Blade Carbon | 53 | 230g | ¥20,900 | |
Shimano PD-M9100 | 55 | 310g | ¥20,216 |
*特徴は非常に個人的な経験・主観に基づいております点をご了承ください
**SRM X-POWERはRX BIKEで円貨でご購入いただくことも可能でございます。
高岡