Specialized CRUX

CRUXというバイクのご紹介。
”グラベルバイク”と呼んで良いのか、呼ぶべきなのか、悩ましいところです。

=== Contents ===

©︎Snowy Mountain Photography / ©︎Makoto.AYANO/cyclowired.jp

(上写真)S-WORKS CRUXをSRAM RED ETAPで組んだグラベルレース仕様のバイクでUnbound Gravel 200mileを完走した直後のRX BIKEオーナー高岡(筆者)。

CRUXの位置付け

CRUXってどういうバイク?
基本情報は メーカーサイト からどうぞ。

私なりの解釈では、Aethos(エートス)というロードバイクをベースにしながらも太いタイヤも装着できて、舗装路から未舗装路までどんな道でも速く・楽に走れるようにしたバイクです。

28cや30cの太めのロードタイヤを履いて舗装路を走っても全然良いと思います。
1mm差を・コンマ秒差を競い、マージナルゲインを追求する(オンロード)レーシングの世界ではロードバイクを選択した方が良いですが、CRUXはサイクリングやロングライドを十分楽しめる走行性能を有しています。

また33cのシクロクロス(CX)用のタイヤを履かせてCXレースに出ることもできます。
CXレース専用バイクだった旧CRUXからのモデルチェンジに伴い、CRUXを使用するCXプロ選手は新CRUXに乗ってCXレースに参戦しています。
味付け(ジオメトリー)がシクロクロスというかなり特殊なレース専用だったものからより一般的に乗りやすい方向に変化しました。これはCXレースに限定すれば一長一短であるけど、もっと幅広い用途を視野に入れれば、乗りやすくなったと言えます。

これが本来のドストライクな用途だと思いますが、
35〜47cの太いタイヤを履かせてグラベルライド・レースを楽しめます。

※筆者の主観でありメーカー説明や開発意図と必ずしも一致はしません。

上記のように、タイヤ・ホイール次第で幅広く遊べるバイクがCRUXです。

”グラベルバイク”と呼んでしまうと上図のうちのグラベルのイメージだけが先行してしまいそうなので、ここは”オールロード”バイクと呼びたいところです。

お客様事例

① SW CRUXフレームセット x GRX Di2 x ロードホイール → ニセコクラシック

オーナーさんは178cm。54サイズのフレームにステムは100mm

GRXのFダブルは48T-31Tというワイドレシオなので、リアに-30Tのロードカセットをセットしてもファイナルギアは31x30Tでギア比ほぼ1.0に近いので、舗装路であれば相当の激坂でも登坂可能です。

こちらのお客様はこのバイクでニセコ・クラシック(ロードレース)を走っておりますが、38cくらいのグラベルタイヤを装着してのグラベルライドも楽しんでおります。
ホイールを交換してこの1台でロードバイク・グラベルバイクの2台分の活用をしています。

② CRUX COMP完成車+8100 Ultegraコンポ組み替え

こちらのお客様は完成車からパーツをシマノの最新アルテグラ12sにアップグレード。CRUXはS-WORKS以外はフレームセット売りがないので、完成車を箱から出してすぐバラすという荒技。
非S-WORKSグレードでもフレーム重量100g程度の差ですし、このパーツ供給難の時代なので完成車外しの未使用部品は中古市場でそれなりの値段がついたりします。

こちらのお客様もFダブルのワイドレシオを活かして(ん??後述)、ホイール交換によりオンロード走行・オフロード走行の両方を楽しんでおられます。

③ CRUX EXPERT (SRAM Rival eTap AXS 完成車)

SRAM Rival eTap AXS / Roval Terra C ホイール

今までロードバイクを乗られていたお客様で、オフロードも楽しんでみたいということでCRUX EXPERTをお選びいただきました。
前述したようにこれ一台で遊びのフィールドが広がるので、これからが楽しみです!

825gという超軽量フレーム、SRAMの無線コンポAXSで、Fシングルでリア10-44Tというワイドレシオ。
Roval Terra Cというカーボンホイール装備で、すぐにシクロクロスにも出られる仕様です(タイヤ幅制限のないC3まで)。

フロントダブルで使えるのか?

Aethosのボルトオン式フロントディレーラーマウントを使用すれば、ShimanoのGRX 2x 電動ドライブトレインやSRAMのeTapドライブトレインに適合します。
(中略)機械式および一部のロード用2x ドライブトレインは取り付けできません。

(スペシャライズド・ジャパン資料より抜粋)

公式にはシマノロード用クランクセットの使用は認められておりません。しかし、

©️Snowy Mountain Photography
from cyclingnews.com
https://www.cyclingnews.com/features/sofia-gomez-villafanes-specialized-crux-the-unbound-200-womens-winning-bike/

Unbound Gravel 200の女子で優勝したバイクにはたしかにDura Ace (9100)のクランクセットが装着されていました。

これ見てCRUX納車待ちだったお客様から『結局ロード用クランクも使えるの?』というお問合せ頂きました。メーカー発表では、、、という通り一遍な返事など期待されていません。そこはRX BIKE、いろいろ調査・検証した結果、多少の細工をすれば「自己責任・メーカー保証外・推奨外」ですが装着・作動は可能とお伝えしました。

というわけでどうしても最新の12sでFダブルが使いたいシマノユーザーでCRUXに装着して使っている方はいる、という事実だけお伝えしておきます。

入手可能モデル(8月1日現在)

今までこういうご紹介をしても、で在庫ないんだろ?となってしまうのであまりモチベーションも上がらなかったのですが、最近徐々にではありますが在庫状況も以前よりはマシになってきまして、意外と即納可能なモデルも増えてきています。

CRUX EXPERT 49/52 715,000円

上でご紹介したモデル。
SRAM Rival eTAP AXS、Roval Terra Cカーボンホイール
このままのスペックでグラベルライドからシクロクロスまですぐに楽しめるパッケージです。

色はマットな深いグリーン

CRUX COMP 49/54 495,000円

SRAM Rival1機械式変速採用で入門用の位置付けです。
しかし、COMPグレードでもフレーム重量は825g!Fフォークに至ってはS-WORKSと同等です。
完成車購入にあたり、フレームのグレードが一番重要です。パーツ交換により長くアップグレードをして楽しむことができます。

上記4車は在庫あり、と言っても各1ずつくらいです。引き続きの供給不安と為替推移を考えると、早めの決断が良いと思います。

あとS-WORKS Cruxフレームセット 583,000円もサイズによっては近いうちに入荷があるかもしれないので、是非ご検討ください。

超重要メッセージ(お願い)

お気付きだと思いますが、これらの自転車はメーカーのオンラインショップからクリックするだけで購入できてしまいます。
店舗受け取り指定すれば、店舗に送られてしっかりと組まれて納車されます。
お客様からすると自宅に居ながら買い物できて、その後も店舗でサービス受けられるなら楽で良いかもしれません。
しかし(直営店ではない)店舗側の実情としては、お客様にはオンラインショップからの購入より店舗でのオーダーを切実にお願いをしたいのです。商売上、前者が増えていくと店舗として立ち行かなくなっていきます。
ポチッとして買い物が終わる利便性と引き換えに、店舗に来てバイク選びの相談をされればきっとお客様に有益な情報を提供することができます。

トラブル発生時の対処法・予防法などのノウハウであったり、パーツ適合や相性のノウハウであったり、あまりパブリックにはしにくいネガティブな点であったり、とにかくRX BIKEに足を運んでいただければ経験豊富なスタッフ(と運が良ければオーナーの高岡)から色々な話を聞けますよ!

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