Easton EC90 ALX ハンドルバー
すべてのジャンルで使えるオールマイティなハンドル
「ロード、グラベル、シクロクロスのすべてのジャンルで使えるオールマイティなハンドル」という触れ込みで新発売されたイーストンのカーボンハンドル。
こちらに興味があったので仕入れてみました。
どこらへんがオールマイティなのかというと、絶妙なフレア具合です。
そもそもジャンルによってハンドルが違う理由をかんたんに書きます。なお、高岡の個人的な見解なので悪しからず。
ロード用ハンドル
ロードバイク用ハンドルはエアロ、軽量、多ポジション、がポイントです。
サイエンスとテクノロジーの進化で昔よりも高速化が進むレースシーンにおいて空力性能は非常に重要です。それと油圧ブレーキの普及でブレーキワイヤー(オイルホース)の自由度が高まりケーブル類が外に露出しないようになりました。メカニック泣かせではありますが、見た目と性能面では抜群に良いです。
軽いのが正義なのは言わずもがな。
ポジションに関しては、長く続く登りや下り、平坦での高速巡航、全力のスプリントも含めてあらゆる状況に対応するために、ある程度のリーチ・ドロップ量がある方が良いです。
この点、昔はリーチ95、ドロップ150、みたいな商品がありそれを好んで使用していましたが、現在はコンパクトが主流になり、リーチ80、ドロップ125くらいが標準です。
なおハンドル幅に関しては、近年の高速化の流れで昔よりも確実に狭いハンドル幅が好まれています。
私も長らく420を使っていましたが、2022年から400にしました。
グラベル用ハンドル
ロードバイク用と何が違うかと言うと、一番大きな違いとしては安定性・快適性がより求められる点です。
具体的には大きなポジション変化で深い前傾姿勢を取るよりも、コントロールしやすいリラックスしたポジションが重要になります。(リーチ、ドロップともに小さめ)
またロードにおいては全力でアタックする際やスプリントする際にドロップ部を持ちますが、グラベルではそういうシチュエーションはあまり重視しません。
変わって荒れた路面の下りなどでドロップ部を持つケースは多いです。ブレーキレバーを握るのはドロップ部からの方がコントロールしやすいからです。その状況においては狭いハンドル幅で空力を良くするよりは、逆に広いハンドル幅で安定性を高めたいです。
なのでグラベル用ドロップハンドルの大きな特徴として、ドロップ部分が前から見てハの字に拡がっているモノが多いです。
ただこの広がり(フレア形状)は好みがあって、微小なフレアから大きなフレアまで様々です。
シクロクロス用ハンドル
シクロクロス(CX)用ハンドルですが、特にコレといった特徴はなく、専用品というのもほとんど有りません。ロード用を使うケースがほとんどだと思います。
競技特性としては、ドロップ部分を持つ時間が極めて短く、高めにセッティングされたブラケット部分を持つことがほとんどです。
当然軽い方が良いです。しかし競技特性として、落車が珍しくありません。そして軽いカーボンハンドルは強打すると割と簡単に折れます。
なので壊したくない人は丈夫なアルミハンドルが良いと思います。
それでもバイクを軽くしたい人はカーボンハンドルを使いましょう。転んで強打したら見た目に問題なくても交換をオススメします。
高岡もCXでカーボンハンドルを2回壊した事があります。
こんな感じでブラケットが高めに設定されることが多いです

前座が長くなりましたが、本題です。
↑でEASTONハンドルバーの寸法図の1つ目がグラベル用のAXです。前から見てハの字。上から見てもハの字です。
なのでエンド部分はブラケット部分に比較して68mm広いです(400サイズの場合)。
これは以前使用しましたが、1日でやめました。ドロップ部分が広すぎてしっくりこなかった。
寸法図2つ目が今回新発売のALXです。エンド部はブラケット部に対して+43mm。ただドロップしてからエンドにかけても広がっているので、ドロップ部分は+20mmくらいなイメージです。
これくらいがちょうど良いかな、と思います。
EASTON EC90 ALX 46,200円 38・40・42メーカー在庫あり
これから高岡が使用します。インプレ乞うご期待。
http://www.eastwood.co.jp/lineup/easton/handlebar_roadbar.html
おまけ。他のグラベルハンドル候補をいくつか
CADEX AR Handlebar 55,000円 全サイズメーカー在庫あり
400で185gという超軽量。
リーチ70・ドロップ115mmという超コンパクト設計。バックスイープ3°、フレア8°。
AR:All Road です。
以前グラベルバイクに装着して使っていました。

ステムのクランプ部分からブラケット取付部が少し高くなってからドロップする形状です。
ブラケットが高くなるのはオフロードでのリラックスポジションの為だと思いますが、この肩部分とカンパのレバーとの繋がりと手のひらの相性が悪くて、しっくりこなかった為使用をやめました。
https://www.cadex-cycling.com/jp/cadex-ar-handlebar
ちなみにARとは別にGX Handlebarというのもございまして、こちらはよりフレアが大きく(下ハンが広く)なり荒れた路面などで安定感を得られるオフロード用です。
CADEX GX Handlebar 60,500円も全サイズメーカー在庫あります。
https://www.cadex-cycling.com/jp/cadex-gx-handlebar
Roval TERRA Handlebar 33,000円 在庫なし(ご注文受付中)
実測重量は忘れましたが、200g前半でけっこう軽量だった気がします。
リーチ70mm・ドロップ103mmという超コンパクトなのでハンドルのどこを持ってもポジション変化は大きくなくて、それがグラベルには良い感じです。
そしてフレアしているのですが、前から見たらハの字で上から見るとハの字になっていないのも気に入っています。エンド部分はどうせ握らないので、、、

Roval TERRA Handlebar 超コンパクトです
自転車部品全般に価格高騰中ですが、今となってはSpecializedのこのハンドルが格安に感じます。
https://www.specialized-onlinestore.jp/shop/g/g21022-0540/
グラベルバイクが2台あるので(CRUX、Diverge STR)ハンドルバーを統一させようと思ったところ、Terra Handlebarの在庫がない為他(EASTON)を試してみようと思い取り寄せて今回の記事になりました。
6月のUnbound Gravelに向けて様々な機材を試しています。グラベルバイクをご検討の際は是非RX BIKEにご相談ください。
RX BIKE
rxmeguro@roppongi.express / 03-6303-1679
東京都目黒区下目黒6-15-16 クーカイテラス1F